2011 No.136
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WHAT'S

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-80
Miami, Florida

くちばしとモヒカン・ヘッドのカラーを揃えてイケテルやん!アメリカだから、Oh, Cool!

「Black Swan」 ダーレン・アロノフスキー監督 USA


大阪駅の北側のビルが完成し、その上にステーション・シネマがオープンしたので、様子を見がてら「ブラック・スワン」を観てきた。最上階のフロアーに12もの映画館があるのがすごい。泉の広場を上がったところの松竹のピカデリーがなくなりこちらで上映するようだが、このステーション・シネマとナビオとイーマのブルク7がいずれもハリウッドや邦画のメジャー系のはっきりいって観る気にならない映画をたくさんダブッて上映しているが、そんなに客が入るのだろうか?梅田で上映していない心斎橋のシネマートのアジア映画や行きにくいスカイビルの単館系の映画もいずれかの梅田の映画館で上映してほしいものである。

「ブラック・スワン」はアロノフスキー監督の新作ということで、是非観たいと思っていた映画である、この監督の最初に観た作品はは「レクイエム・フォー・ドリーム」で薬やドラッグ中毒でボロボロになっていくすざましい映画。そして「レスラー」はプロデューサーの反対を押し切ってミッキ−・ロークを主演に抜てきし、彼とレスラーとのギリギリの男の生きざまをダブらせた、どちらも後に尾を惹くような作品に興味を惹かれたところがある。

「ブラック・スワン」は新作「白鳥の湖」での白鳥と黒鳥の異なるキャラクターを一人で踊るプリマドンナに抜てきされたバレリーナが、黒鳥の妖艶な踊りへのとまどい、母親の過剰な期待、代役の妖艶なライバルにプリマドンナの座を奪われる不安、主演の座を奪われた前プリマドンナの絶望感を目の当りにして、極度のプレッシャーに押しつぶされそうになりさまざまな幻覚や悪夢をみるサイコ・スリラーである。

バレエに詳しい人は踊りがどうこうと言うところがあるようだが、ポイントはバレリーナの追い詰められていく異常な精神状態で、ナタリ−・ポートマンが熱演している。公演で黒鳥を踊るシーンは、迫力ある踊りにCGで黒鳥にリアルさを増して見せながら、一気にクライマックスに盛り上がっていき見事である。踊りのバックに流れる音楽の大きさにも圧倒される。


連載80
Peter Gabriel [So] 1986年

当時はFMをBGMにして仕事をしていたので、流行りの曲はよく知っていた。そんなときにラジオから流れてきたこのアルバムからの「Sledgehammer」は特に惹かれるものがあった。メンフィス・ホーンを思わせるファンキーなR&Bナンバーである。ギターのカッティングが80年代の音で、60年代頃のジェ−ムス・ブラウンなどの軽やかさとは違うのとベースがやや弱く、黒い艶やかさや、緩くねっとりした感じはないが、白人らしくタイトにビシッとキマッた演奏である。そして、イントロは何やら尺八?がピーーヒョロロとなっているように聴こえるが、R&Bの曲にこんな音を持ってくるところは、ピーターのクリエイティブなセンスが感じられる。日本人だと邦楽の伝統楽器という概念があるので、あまり考えつかない使い方である。

この80年代後半の頃、誰か取りあげ始めたが定かではないが、スティ−ブ・ウィンウッド、スタイル・カウンシル、ユーリズミックス…くらいしか思い出さないが、ホーンを入れたファンキーなR&Bがイギリスのミュージシャンで流行っていて、そのなかではいちばん好きであった。歌詞もかなりブルースの影響を受けてエロい意味を裏に含んだ内容になっている。

この曲を気に入って購入したCDだが、その中にもう一曲大好きになった曲があった。それは2曲目「Sledgehammer」に続く3曲目の「Don't Give Up」である。徐にゆっくりと始る曲は、ファンキーな音の後なのでより効果的であるが、ケイト・ブッシュがサビのパートを美しい声で歌っているところが特にイイ。歌詞カードを読んで内容を把握して聴けば、まるで天使が癒しと勇気を与えてくれる歌声に思わず目頭が熱くなり泣けてくる。メロディ、詞、ペアの歌い手、抑えたアレンジも申し分のない、ピーター・ゲイブリルの曲である。


SANPO PHOTO
26


見事に立方体に固められたアルミ缶。
美術館に置けばアート・オブジェである。

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