HOME 

WHAT'S

2011 No.132

「ウッドストックがやってくる!」 アン・リー監督 USA 2009

1970年夏、梅新の東映パレスで観た「ウッドストック」から、はや40年も経っているが、未だにあの感動は尾を引いている。映画に出ていたジミ・ヘンドリックス、サンタナ、スライ・アンド・ファミリーストーンやテーマソングを歌っていたCSNY、それに同時代のロックは、今でも聴き続けている。新しい音について行けないというか進歩がないというか、しかし思うに、ロックが最もエネルギッシュで新しい音を生み出していたのは、この60年代後半から70年代前半のこの時代であったと確信している。

そんな「ウッドストック」大好きの私にはとても嬉しいのが、この映画「ウッドストックがやってくる!」である。なんかビートルズの映画のタイトルに引っ掛けた安直さも感じるが、そんなことはどうでもいい。3日間で40万人が集まったといわれるこの大音楽イベントのいきさつが、この映画のポイントであるので、コンサートシーンは全く出て来ないが、裸で水浴びや泥んこ滑り、祭の後のゴミのかたずけなど「ウッドストック」のシーンが再現されている。

この映画によると、きっかけはニュ−ヨーク州北部の若者の一本の電話からである。彼の両親の経営する古い潰れかけのモーテルの救済に紛争、また寂しい町をイベントで活性化したいと思っていところ、そこに近くの町で開催予定のロックコンサートが、キャンセルされたニュースを知る。早速プロデュ−サーに連絡、近くの牧場で開催が決まる。映画はここからの準備のようすが、面白く展開していく様子は、興味深い。1969年頃のヒッピー・ファッションや当時の車なども懐かしく、ドラッグ体験のようすも面白かった。監督は私より少し若い同世代だと思うが、「ブロークバック・マウンテン」「ラスト・コーション」名作を作り続けるアン・リーである。

映画誌[キネマ旬報]恒例の選考委員の投票による2010年ベスト10

【日本映画】1位 「悪人」 2位 「告白」 3位 「ヘヴンズ・ストリー」 4位 「十三人の刺客」 5位 「川の底からこんにちは」 6位 「キャタピラー」 7位 「必死剣鳥刺し」 8位 「ヒーローショー」 9位 「海炭市叙景」  10位 「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」 11位 「武士の家計簿」12位「酔いが醒めたら、うちに帰ろう」とつづく

【外国映画】1位 「息もできない」 2位 「インビクタス/負けざる者たち」 3位 「第9地区」 4位 「白いリボン」 5位 「ハートロッカー」 6位 「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」 7位 「クレイジー・ハート」 8位 「冬の小鳥」9位 「スプリング・フィーバー」 10位 「インセプション」  11位 「ブロンド少女は過激に美しく」12位「フロ−ズン・リバー」とつづく

映画誌[キネマ旬報]読者選出2009年ベスト10

【日本映画】1位 「告白」 2位 「悪人」 3位 「十三人の刺客」4位 「川の底からこんにちは」 5位 「キャタピラー」 6位 「春との旅」 7位 「おとうと」 8位 「孤高のメス」 9位 「必死剣鳥刺し」 10位「今度は愛妻家11位「カラフル」 12位「ゴールデン・スランバー」とつづく

【外国映画】1位 「息もできない」2位 「インビクタス/負けざる者たち」3位 「ハートロッカー」4位 「第9地区」5位 「アバター」6位 「瞳の奥の秘密」7位 「インセプション」8位 「トイ・ストーリー3」9位「オーケストラ」10位 「マイレージ・マイライフ」11位「冬の小鳥」12位「白いリボン」とつづく
■選考委員の邦画ベストは、今年になって一般上映されたものや、いつ上映されたか知らないものが数本ある。読者選出ベストのほうは、エンターテイメント性が加味された一般的評価である。DVDを借りたりするときの参考にどうぞ

私の2010の邦画+洋画ベスト(順位関係なく観た順)
アバター瞳の奥の秘密◎「アンヴィル」◎「月に囚れた男」
◎「息もできない」◎「第9地区」◎「今度は愛妻家」

アメリカ、アルゼンチン、カナダ、イギリス、韓国、日本といろんな国の映画を結果的には選んでいたが、観ている数が少ない。
 「アバター」は、最初の新方式3Dということで行った。ストーリーは、インデアンを襲撃して土地を奪う話の宇宙版で、特に面白くもないが、怪獣にのって飛ぶ浮遊感や空想のジャングルの映像がよかった。 「瞳の奥の秘密」過去の忌わしい事件を定年となった検察官が、調べ直すと浮かび上がってくる事実。男の怨念、執念、深い愛というか、驚きの展開のサスペンスにラブロマンスも絡んだ、重厚なこれぞ映画。 「アンヴィル」:50才をすぎても、生活のための仕事をしながら、夢を諦めずバンドを続ける幼馴染みの強い絆に泣ける。ヘビメタに興味がなくても、男の生きざまとして見れるドキュメンタリー。
「月に囚れた男」:ほとんど基地内と月面のセットだけの低予算だが、巧みなシナリオで、意外な面白い展開である。 

「息もできない」
:毎年韓国映画には、強烈な印象を残すものがある。暴力をふるう男の内面は、愛を求め心優しい面もあるが、上手く伝えられないもどかしさ。激しい感情が迫ってくる。 「第9地区」:宇宙船が南ア上空に漂着し、宇宙人を隔離した地域に住まわせるという、今までにない自由な発想の展開のSFが新鮮。見た目グロな宇宙人だが、人間とのかかわりあいが面白い。 「今度は愛妻家」:長く連添うと空気のようになって、有り難さを感じなくなるが、もっと素直に愛と感謝の気持ちを表さないとね。薬師丸が奥さん役でかわいい。

いつでも1000円でいけるとなってから、スカイビルの映画館まで行くのがおっくうになってしまった。特に暑いとき寒いときは全くダメ。春・秋でも、よっぽどでないと行く気にならない。「悪人」を観ようと思ったが、梅田のナビオ周辺は自転車が止めにくくなり、そのまま帰ってしまった。今年はもう少し映画館で観るようにしたい。

 

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-76
Evansvill, Indiana

大きな犬のおしり。州をまたがるからなのか、ナンバープレートがいくつも
ナッシュヴィル・テネシー発、ケンタッキー、インディアナ経由のセントルイス・ミズ−リへの
途中でパチリ。


連載76
Rod Stewart [Every Picture Tells A Story] 1971年録音
 
先月のピンク・フロイドに続き、しばらくブリティッシュ・ロックを続けてイグリス。ロッド・スチュアートを初めて聴いたのは、このアルバムの大ヒット曲「Maggie May」だった。何といっても、当時よく聴いていたストーンズやビートルズ、クリーム、トラフィック等のバンドでは聴いたことがなかった、ハスキーボイスが魅力だった。この3作目のアルバム「Every Picture Tells A Story」はじめ、初期のマーキュリー・レーベルの頃は、ギター、マンドリン、ヴァイオリンなどによるアコースティックな響きがイギリスらしさを醸し出しながら、ザラザラとしたロックらしい荒削りのビートに、ハスキーボイスがブレンドされた特長あるサウンドであった。

特にこのアルバムの、レコードではB面1曲目「Maggie May」のイントロ、イギリスのトラッドな曲「Henry」は、この少し前に見ていた映画「ロミオとジュリエット」を彷佛とするクラシカル・エレガンスな響きである。その他のオリジナル曲で「Maggie May」の次の曲「Mandolin Wind」もスライドギターにマンドリンが奏でられ、A面の4曲目「Tomorow Is Such A Long Time」も同様にイギリス的なカントリー・ロックになっている。

この「Tomorow Is …」はボブ・ディランの曲であるが、2作目アルバム「Gasoline Alley」でもディランの「Only A Hobo」を取り上げ4作目「Never A Dull Moment」でも「Mama You Been On My Mind」5作目「Smiler」では「Girl From The North Country」を入れていて、彼はかなりディラン・ファンであろう、こういったカバーはドラムスのビートを控えたアコースティックの演奏で、味わい深い彼のヴォ−カル。そして、彼の大好きなサム・クックをはじめとして、R&Bの曲も必ずどのアルバムにもカバーしてい入れている。70年頃からロン・ウッドと共に「フェイセズ」を結成し、いきのいいロックをガンガンやっているので、ソロ・アルバムでは、このような選曲や、一味違うサウンド志向しているところなど、バランスを考慮するロッカ−である。

マーキュリー時代のアルバムは、どれも好きだが一つを選ぶとすると、やはり最初に聴いて気に入った「Maggie May」の入ったこのアルバムである。ジャケットもア−ルデコ・スタイルの石版のポスターを思わせる色調のノスタルジーなイラストで、中面には、それぞれの曲名にイラストを配したデザインもトラディショナルなイギリスの雰囲気を醸し出している。

 

SANPO PHOTO 22

細い枝にはまだ葉もない春を待つ柳の、
線画のような造形。

what's news

下写真は、ジャケット中面