2009 No.109
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WHAT'S

閑花では「ビーフカレー」はじめました。

3月3日よりお目見えした
ヒロ・シェフのよりに腕をかけたこだわりビーフカレー。
玉葱を丹念に炒めて、それでトロミを出した上品な味。
口に入れると玉葱のほのかな甘味のあとに
ほど良いスパイスの辛さが広がる。

カレーには、マダム・キヨコのサラダが付いている。
写真は、菜の花サラダ。まったりとしたカレーのあとに
菜の花のちょっと苦味のあるさっぱりした味わいが、いいバランス。
サラダは季節でいろいろに変わる。

是非、ランチにお立ち寄りください。
800円、コーヒーセット1000円 。


 

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-53
New York, New York

力強く右手を上げたおデブな女神さま。
お腹で顔が見えましぇーん。


連載53
Herbie Hancock [Fat Albert Rotunda]
1969年

エレクトリック・ピアノ略してエレピは、ピアノの音に片栗粉で餡かけをしたような、トロミのある音が魅力で、私は好きである。フェンダー・ローズが代表的なエレピである。ハービー・ハンコックがエレピを弾くきっかけは、マイルス・デイビスのバンドに在籍していたときの68年「マイルス・イン・ザ・スカイ」を録音するときに、マイルスに弾いてくれと言われたそうである。ちなみに、ハービーは62年に「ウォーターメロン・マン」が大ヒットしたデビュ−アルバム「テイキン・オフ」を発表。マイルス・デイビスに認められ翌63年彼のバンド・メンバーとなり、「マイ・ファニ−・ヴァレンタイン」「フォ−・アンド・モア」のニューヨークはじめ東京、ベルリンのライブの名盤などマイルスの多くのアルバムに参加している。

あの鋭い眼の帝王に弾けと言われたら、嫌でもイエスと言ってしまうが、エレピは彼にむいていて、閃きがあったのだろう。バンドを脱退したその翌年に、マイルスの「ビッチズ・ブリュー」と時を同じくして、このリーダーアルバムをリリースしている。その頃は、ジャズがR&B、ファンクとクロスオーバーしているときで、マイルスとは異なるノリノリのビートで楽しいサウンド満載のアルバムである。

1曲目「Wiggle Waggle」は何やらインドの香りのサウンドと思ったら、シンプルなギター・リフにつ続き、テナー、トロンボーン、トランペットのホーンによるアンサンブル、そしてジョ−・ヘンダーソンの力強いテナーソロとなりジョニ−・コールズのトランペットが切り込んできてヒートアップ、ちょっとうるさいと感じたタイミングに、ハ−ビーがエレピでクールにソロ、いやぁカッコいい!

5曲目「Jessica」だけは、ピアノによる演奏。前年68年のリーダー・アルバム「スピーク・ライク・ア・チャイルド」の延長線上の曲、ホーンのアンサンブルをパックに、ゆったりとした美しいピアノのタッチを聴かせている。ヘンダーソンのアルト・フルートも美しい音色を奏でている。3曲目も同じ路線で、ホーンをバックにこちらはエレピで、ややビートを効かせた演奏である。

7曲目「Lil' Brother」は、「ブリット」「スパイ大作戦」「燃えよドラゴン」など60年代から70年代にアクション映画のサントラを数多く手掛けていた、ラロ・シフリンを思わすご機嫌なサウンド。ワウワウ・ギターや軽快なカッティング、サックスのブローに心地よく転がるエレピなどのおいしいアレンジ。変化に富んだ7曲を一気に聴き込んでしまうアルバムである。このサウンドが、73年の大ヒットアルバム「ヘッド・ハンターズ」へとつながっていく。

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