2009 No.112
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「レスラー」 ダーレン・アロノフスキー監督 USA・フランス

力道山VSブラッシー、力道山VSデストロイヤーの壮絶な戦いは、子供の頃にTVで見て鮮烈に記憶に残っているが、力道山が亡くなったときに、私の中でプロレスは終わったのであろう、その後の、ジャイアント馬場、アントニオ猪木の頃は、ほとんど記憶にない。今回のプロレスのシーンを見て、観客をエキサイトさせるためのショウアップがどんどんエスカレートして、かなり痛々しいのにウェッとなった。また、プロレス好きの友人は、ヘビメタも好きというのも、映画で流れるサウンドを聞いてやはりそうなんだと納得したが、全く嫌いである。

そんな、興味の無さそうな映画にいったのは、プロレスラーの生きざまと80年代スターだったが、そこから転げてどん底を体験したミッキー・ロークをダブらせたキャスティングに興味を持ったからである。 そのキャスティングは、映画スタジオと意見の食い違いを押し切って、ダーレン・アロノフスキー監督がこだわって決定したものである。そして、R18指定なので子供には観せ難いが是非観せておきたいドラッグ地獄、ドラッグの恐ろしさを描いた「レクイエム・フォー・ドリーム」が強烈な印象だったので、この監督の新作も観てみたいと思ったことも理由である。

かつては、プロレスのスターとして君臨したときもあったが、トレーラーハウスの家賃も滞納するほど窮し、離婚し娘にもそっぽを向かれた孤独の男、それでも限界の来ている体に鞭打って、自分が最も輝くところに立つ。チラシのコピーだが、「ギリギリの生きざま」が切なく胸を締め付け、生きていく厳しさを見せてくれる。ミッキー・ロークが渾身の演技で復活。

梅田はスカイビルの3Fシネ・リーブルで上映中

 

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-56
South Pasadena, California


人影のない、静まりかえったある日のさびれたダウンタウン。
バドワイザーのネオンが、寂しく灯る。

連載56
Jimmy McGriff [Electric Funk] 1969年

もう一人のオルガニスト、ジミー・マックグリフはジミー・スミスよりは遥かに後輩のミュージシャンだが、メリハリの効いたテクニシャンである。1969年ジャズ・ファンク全盛の頃の録音で、ややR&Bよりのかなり黒いサウンドである。特にホーンの切れもよく、ファンキーでノリの良いカッコ良さはバツグンである。

このアルバム全9曲で、BSTの「Spinning Wheel」以外マックグリフとホレス・オット−(エレピ)曲である。どういう訳か二人のクレジットしかなく、専属の関係などで出せなかったのかもしれない。1曲目「Back On The Track」のゆったりとしたテンポで始り、親しみやすいメロディーラインから熱を帯びてファンキーになっていく。どの曲もノリのよい同じタイプの曲が並んでいるが、「Spinning Wheel」はノリが場違いな感じでないほうがよかったかも、もっとR&Bからのカバー曲がほしい。

このアルバムもブルーノートだが、この時期ブルーノートもジャズの大きな変化に対応するのに、試行錯誤をしていたのであろう。このタイトル「Electric Funk」は、イメージが違うと思うが、ジャケットのエロい雰囲気を漂わせた黒人女性の写真は、R&Bソウル・ジャズに合っている。

 

SANPO PHOTO-2


大川の水量が多いいときは、水面に沈む木と石

 

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