2009 No.114
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WHAT'S

「木 絹 銅」版画三人展/ぎゃらりぃ西利

7月の暑くなった 時期にもかかわらず、京都の方々、大阪や神戸からもお越しいただいたみなさま、ありがとうございました。
昨年はここで個展を開催し、今年も声をかけていただきましたが、会場を新作でうめる作品数がなく、版画家の方に声をかけ、版画という括りでこの展覧会開催しました。異なる方法の3タイプの版画で、その版画の特有の表現を見比べて頂く機会ができ、良かったと思います。
またこのような機会があれば 、やってみたいと思います。

大阪天満宮表参道に
昭和な甘党の店

雑誌「天満人」の井上さんが、1月より祭屋梅の助として江戸時代の商人(あきんど)のように棒手振(ぼてふり=てんびん棒)を担いで、饅頭を売られていましたが、この7月より天満宮の少し南側でお店をオープンされました。

今は夏向きの、アイス最中、かき氷、冷やし飴、黒豆入りワラビ餅など、子供の頃から味わっていた、昭和の懐かしいものばかりです。 天満宮近くへお越しの際には、是非お立ち寄りください。


「ディア・ドクター」 西川美和監督

「ゆれる」の西川美和監督の新作である。「ゆれる」は兄弟の葛藤が描かれていた。最後シーンで長男の香川照之が微笑んでいるところで終わっていたが、この微笑みの意味を明確にせず含みのあるエンディングなど、今回も、心の機微を表現している。 イントロは、暗闇に小さい灯がこちらに向かって来るところに、哀愁をたたえたブルースが鳴り、ブルース好きの私はすぐ引き込まれていた。

山あいの小さな村の医者が失踪するところから始る。警察が調べるうちに次第に見えてくる医者の素顔。医者役の笑福亭鶴餅がはまり役である。失踪前に医大卒の研修医(瑛太)がやって来て、田舎の医療に戸惑う日々を過ごす。病院の院長である父親の頭は経営のことばかり、しかしそれに比べると、村人から頼りにされ、昼夜を問わず診察に走り回る医者の姿に、これぞ本来の医師だと共感と尊敬の眼差しを向けていた。しかし、その師が失踪したのである、何故?。

村の未亡人(八千草薫--おっとりとして上品、流石)との約束やふれあい。その他、看護士(余貴美子)の的確なサポートや薬会社の営業マン(香川照之)との、知ってか知らんふりのやりとり。そして、都会の病院で働く医師、未亡人の娘(井川遥--いゃぁ、きれい)との、母の身体の状態のことでのやりとりに、医者は冷や汗タラリ…。可笑しくもあり哀しく愚かな生きざまをうまく引き出している。病気は心の持ちようも大きい。患者を元気づけるのも治療のようなもの? 日本の典型的な里山の風景や風に揺れる青い水田の、美しい映像も楽しめる。そんな過疎の農村の医療問題故の物語である。

 

「人生に乾杯!」 ガーボル・ロホニ監督 ハンガリー 2007

かつて、運命的な出会いで結ばれた二人、共産党員のドライバーだった夫は80才になり、年金で細々と生活するも、生活に貧窮。二人の出会いのきっかけの妻の大事なダイヤのイヤリングも、借金のかたに取り上げられてしまう。これ以上我慢できないと、ダイヤのリングを取りかえすべく、腰痛に耐え立ち上がる夫は、唯一手放さなかった愛車「チャイカ」駆って紳士的に銀行強盗!警察に協力していた妻も寝返って逃避行が始る。 繰り返すうちにニュースは国中に広がり、同じ不満を持つ民衆を巻き込んで事態は思いがけない展開に…。

この映画を観て、40年前のアメリカン・ニューシネマを思い出した。ハンガリー版ジジ・アンド・ババ「俺たちに明日はない」である。この監督は私と同世代かも、青春時代に一連のアメリカン・ニューシネマを観ていたであろう、映画のエンディングも…言えないが、あるアメリカン・ニューシネマである。物語は今の話であるが、彼の愛車「チャイカ」は、50年代のソ連製。馬力、大きさがキャディラックを思わせる車でベリーナイス。奥さんの花柄ワンピースもレトロな雰囲気が漂っている。深い愛情と固い絆で結ばれた二人の逃避行は微笑ましく、夢を叶えるべく、どこまで突き進むのか。

いずれの映画も8月10日現在、梅田はスカイビルの4Fガーデンシネマで上映中

 

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-58
Pueblo, Colorado

おもちゃを手にポーズのゲイブリルくん 。
ちょうど30年前の写真なので、もうすっかり大人ですが、

How Are You Doin'?


連載58
Bill Evans [Portrait In Jazz] 1959年

ビル・エヴァンス・トリオのリバーサイド・レ−ベルの4枚はどれもすばらしいが、あえてもう一枚を取り上げるとすれば、「Portrait In Jazz」が好きである。このアルバムは、ラファロ、モティアン・トリオのスイングする曲と、そしてリリカルなスローの曲が、バランスよく入っているところだが、気に入らないところもある。それは曲順、1曲目の「Come Rain Come Shine」は良く知られたスタンダードだが、メロディ・ラインは出て来ないで、何となくミディアム・スローのアドリブで流れていく感じで1曲目には相応しくない。やはり1曲目は、マイルス・デイヴィスでお馴染みのメロディ「枯葉」でスインギーに始ってほしい(まぁ、CDだと1曲飛ばして2曲目の「枯葉」から入ればいいのだが)。そして3曲目にモノラル・バージョンの「枯葉」が入っているが、これは最後に入れてほしい。全体の流れで同じ曲が出てくるのは、調子が狂う。聞き比べたい人が、後でじっくり聴けばいいと思う。

4曲目「Witchcraft」もスインギ−で快調な曲、その後に5曲目はグッとテンポを落として「When I Fall In Love」である。これもアルバム「Waltz For Debby」の1曲目の名演奏「My Foolish Heart」同様、ヴィクタ−・ヤングの美しい曲。音数の少ない、間のある演奏がすばらしく、酔いしれる。そしてまた、6曲目「Peri's Scope」と7曲目「What Is This Thing Called Love?」はスインギーな曲。特に「What Is …」はさらにテンポ・アップしてスコット・ラファロのベースの刻むビートもソロも快調である。8曲目「Spring Is Here」が再びスローに、美しいタッチにグッと入り込んで聴き入ってしまう。再び9曲目「Someday My Prince Will Come」でスインギーに、最後の10曲目はこのアルバムのハイライトでもあるマイルスとビル・エヴァンスの共作「Blue In Green」で、ピアノ、ベース、ドラムスがそれぞれに連携しながらのスケールのある美しい演奏である。大好きな素晴らしいアルバムで言うことはないが、感じた点を述べてみた。

もう一枚の61年のスタジオ録音盤「Explorations」、こちらはリリカルな曲が多い。4曲目「Elsa」5曲目「Nardis」6曲目「How Deep Is The Ocean?」7曲目「I Wish I Knew」まで連続してスローの繊細な美しいピアノタッチが続く。特に「Elsa」「Nardis」が好きである。最後の8曲目はスインギーに3人のインタープレイが楽しめる「Sweet & Lovely」で締めくくられている。

 

SANPO PHOTO 4

最近は見たことがないアメンボのようにスイスイと水面を走る、
街のアメンボ、銀橋にて。

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