南の島レポート---1

9月中旬に南の島へ行ってきた。18年ぶりのプ−ケット。パトンビーチが観光客と観光客相手の店であふれて、すごいことになっていてうんざりしたが、滞在したのは島の最も南、パンワ岬にある「ケープ・パンワ・ホテル」で、とても静かで快適であった。季節は雨期だったが、雨が降ったのは1週間で2度だけて、ビーチの木陰ではさほど暑さは感じなかった。オフシーズンは、人が少なくていい。今月はこのホテルを少し紹介しよう。

ホテルのシンボルマーク。
泳ぐ魚が、色鮮やかでかわいい。

ホテルの庭にあるコロニアル・スタイルのこの白い建物は、かつてはビーチサイドの別荘だったのであろう。いい雰囲気である。今はタイ料理レストランとなっている。
ここのタイ料理は、とてもおいしかった。地元の人のお薦めのプ−ケット・タウンのタイ料理店に行ったが、香辛料が強く。ここは、観光客向けに味付けがマイルドでよかった。

広い庭は緑がいっぱいで、手入れをされて心地よい。そんな庭に住む鳥たちは幸せである。朝、部屋のベランダでピーピー鳴いていた。朝食時にはカフェまで来ていた。
私は見かけなかったが、大きな蜥蜴もいたそうである。これは遭遇してみたかった。残念!
発見者よりご提供の写真を右上に掲載 (撮影:Shiomi)
朝食は、プールを見下ろすオープン・カフェで。バフェ・スタイルで食べたいものをチョイス。私は毎日朝粥を食べた。ピリッと辛いスパイスをかけてアジアの朝はやはりこれ。フレンチ・トーストもおいしくてこれも毎日。オムレツもほとんど毎日シェフにつくってもらった。あと、新鮮なサラダにフルーツにジュースなど、ゆっくり時間をかけて楽しむ。いつもは、こんなに時間をかけてたくさん食べることがないので嬉しかった。リゾートならではのブレックファースト。

ホテルの前のビーチは両サイドに山が海岸まで迫っていて、プライベートビーチとなっている。滞在の客がまばらに寝ているだけ。物売りのおばちゃんなどはもちろんいない。
ただ、昼からは潮が引いて珊瑚が現れ全く泳げないが、小さな魚や生き物が観察できる。
夜は星がたくさんで、それも大きくきらめいてきれいだった。

空からの眺め (ホテルのパンフより
コロニアル・スタイルの「パンワ・ロッジ」。3ベッドルーム、プライベート・プール付き。このクラシックな雰囲気がエエですね。
サンセットは南の島の楽しみ
南の島のサンセットは日が沈んでからが美しい。空が赤くなって海に反射し何ともいえぬ色に。日によってさまざまで、毎日の楽しみ。

シャトルバスで坂を越え姉妹ホテルの「The Bay Hotel」側のビーチへ。
子供達がビーチで遊んでいたが、サンセットとともに帰っていった。
変化する空と海を眺める。

6時15分頃のサンセットから刻々と変化する空と海。
前日に来たときより、赤く染まった美しい夕焼けだった。
美しいものに言葉もなく暫し眺める。

写真左:レースのようなすかしの飾りが美しい。

写真右:天井のファンと籐の椅子が南国である。カーテンもかわいい飾りがしてある。

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-24
Westwood,
California

UCLAの学園祭にあったアトラクション。
ピエロの口めがけて水鉄砲を撃つと、
弁が開いて風船が膨らむ。早く割った人が勝ち。

「フラガール」 李相日監督 2006年日本

かつては、黒いダイヤモンドなどと呼ばれた石炭も時代の変化とともに見捨てられ、石油に変わっていく昭和40年頃。福島県の常磐炭坑もさびれてリストラの嵐の中、起死回生の北国に「ハワイ」を計画中であった。これは実話で、関西では全くなじみがないが、日本初の温泉テーマパーク「常磐ハワイアン・センター」(時代を感じる名前だが、現在はスパリゾート・ハワイアンズ)の話である。

「フルモンティ」「ブラス」「リトルダンサー」などイギリス映画に似たものと思っていたが、そこはアジアの日本、ぐっと泣かせる。中盤の親がリストラされて夕張炭坑へ移ることになる親友の別れのシーンから泣きの連続。しかし、最後の晴々とした蒼井優ちゃんの笑顔がとてもいい。「はちみつとクローバー」でも笑顔がかわいいと思っていたが、今回の笑顔は達成感がよく出ていた。

寂れた炭坑の社宅から抜け出し希望のある生活を夢見る女子高生、蒼井優。腰を振ってつくり笑いを浮かべてふらふら踊るのが仕事か!仕事とは歯を食いしばってがんばるものだと、炭坑事故で亡くなった夫に変わり繁栄の時代をがんばってきた母親、富司純子。訳ありでこの仕事を引き受け東京からやって来る、60年代最新のファッションとヘアースタイルで都会の匂いをふりまく、イカしたはなもちならないダンスの先生、松雪泰子。ピッタリのはまり役。この世代の違う女が、お互いを見て変わっていく。特に、母親が夕張へ行った友だちからの小包を届けに来て、無心に練習する娘の姿に言葉もなく顔を見合わすシーンはなかなかいい。

盆踊りしか知らない、それも踊れない女達がプロ根性を叩き込まれながら、家族のため、友だちヘの思い、なにより自分の人生のためにがんばる姿を見て、パソコンに向かってこんなこと書いているおっさんも、もっとやるべきことに集中せねばと自分に言いきかす。岸部一徳、豊川悦司などが脇を固め、南海キャンディーズの静ちゃんも、どんくさいフラガール役を好演。ただ、台湾から持ってきた椰子の木が寒さでダメになるので、必死で集めるのが石油ストーブ?やはり、石炭が役立つときがきたと!石炭ストーブを焚かないと。植木だけで常磐ハワイアン・センターのプロジェクトの進み具合が全く出て来ないのも、盛り上がりに欠ける気がした。最後に、ダンスの先生が70歳を過ぎて、まだがんばっておられるというクレジットがあった。ジェイク・シマブクロ作曲の「フラガール」をはじめとするサントラも出ているが、ハワイアン音楽がもっと若い世代に広がればと思う。

大阪梅田はシネリ−ブルで上映中

小さなトランジスター・ラジオから流れるポップス、ロック、R&Bを夢中に聴いた中学生の頃。 そして1969年、ジャズ喫茶等に通い始めた頃からジャズ、ブルーズにも興味をもち、今日まで聴き続けてきました。晴れのときも、雨のときもずっと一緒だった、私の大好きなミュージシャンたちのアルバムや曲を取り上げ感想を綴ります。 あなたのお好きなミュージシャンやサウンドが、私の[エンジェルズ・オブ・ミュージック]にあれば嬉しいです。 mail

連載24
John Coltrane [Ballads] 1962年録音

亡くなって40年もなるのに、コアなジャズファンに絶大なる支持を得続けているコルトレーン。私も若い頃かじってみたが、どうも宗教がかっていたり、重かったり、どんなものかと買ってみた「Giant Steps」は一回聴いて、ああこれはもういいやと処分してしまった。バリバリと吹く「シーツ・オブ・サウンド」と呼ばれるビッシリ敷き詰められた音というのが、全く私の好みではなかった。その他にも、「ウイズ・デューク・エリントン」「ウイズ・ジョニ−・ハートマン」「Stardust」などいずれも買ってみたものの、今一つグッと来るものがなく処分してしまった。リーダー・アルバムで持っているのは「My Favorlite Things」、プレステージ時代の「バラード集」とこの「Ballads」である。

コルトレーンのアルバムの中でもっとも人気のある「Ballads」だが、当時サックスのマウスの調子が悪く、自分の思う曲が録音できないときに、プロデューサーからスタンダードのバラードを録音してみてはどうかとすすめられたアルバムだそうだ。彼にとっては、言われるままに録音したものが、いちばん人気があるアルバムになったのは不本意であろう。確かに、「至上の愛」「Giant Steps」など精神的な高みを目指すものや、ほとばしるエネルギーに溢れたサウンドもいいであろうが、何度も聴き返すアルバムとなるとこの「Ballads」である。

彼の代表的バラードといえば「ソウルトレーン」に入っている「I Want to Talk About You」で、インパルス時代にも再録をしている、彼のお気に入りの曲である。この「Ballads」には、「You Don't Know What Love Is」「Too Young To Go Steady」「What's New」などの歌ものでお馴染みの曲をはじめ、全曲バラードである(CDにはおまけに、バラードではない場違いな曲が最後に追加されている)。1曲目、つややかなサックスの音色でゆったりと始まるイントロ、いつ聴いてもうっとりしてしまう。彼のサックスは、ほどよく力も抜けて、リラックスするアルバムである。「Say It (Over and Over Again)」いいタイトルである。3曲目の「Too Young …」も特に好きである。ジャケットも渋いグリーンを背景に顎で切ったトリミングが微妙なバランスで面白く、上を見上げるコルトレーンの少しブレた粗目の写真がいい。

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2006