ウォーク・ザ・ライン  ジェームス・マンゴールド監督

最近、レイ・チャールズ、ボビー・ダーリン、コール・ポーターの伝記映画が次々とやって来ている。3月後半には絶頂期に自殺したロックバンド「ニルヴァーナ」のカート・コバーンの映画もある。ちょっとしたブームである。カントリー・ミュージックはほとんど聴かないが、ミュージシャンの伝記となると足が映画館に向いてしまう。ジョニー・キャッシュ、60年代後半ラジオから流れる曲を聴いたことがある。そして、刑務所で録音したアルバムが話題になっていた、かすかな記憶がある。カントリー界では異端の人だったようである。ライ・クーダーがカバーしていた「ゲット・リズム」とナンシー・シナトラがカバーしていた「ジャクソン」は彼の曲というのをこの映画で知った。映画タイトル「ウォーク・ザ・ライン」も彼の曲から来ている。映画のクレジットでは、亡くなったのは確か2003年とあり、つい最近のことである。

ジョニーが10数年想い続けた人がジューン・カーター。ファミリーでカントリー・アンド・ウエスタンのバンドをしていたカーター・ファミリーである。フォークギターの奏法にカーター・ピッキングというのがあったが、このバンドからきている。ジューンはステージ横に置かれた揺りかごで育ち、幼い頃からステージで歌っていたようである。それをラジオで聴いていたのが、ジョニー少年。憧れの人であった。

彼のアマチュア・バンドがオーディションを受けるスタジオが、メンフィスのサン・レコード。御存じエルビス・プレスリーのデビューしたところである。ジョニーがスタジオの裏口からのぞいているときに、プレスリーがレコーディングしているシーンがある。ジョニーのバンドは運良くプロ・デビューを果たし、彼の曲がヒット・チャートを上がりだして人気が出る。50年代当時は、何人かのミュージシャンが一緒にまわるツアーがあった。そのメンバーが、おなじみエルビス・プレスリー、60年代になって「オンリー・ザ・ロンリー」「プリティー・ウーマン」などのヒットを飛ばすロイ・オービソン、50年代後半「火の玉ロック」などのヒット曲でロックン・ロールの礎を築いたジェリー・リー・ルイス、そしてジューン・カーター、ジョニー・キャッシュなどという、今思えば凄いメンバーである。

映画を観て思ったのは、エルビス・プレスリーの凄さである、ジョニー・キャッシュの後にステージに上がり「ザッツ・オールライト・ママ」を歌うシーンがある。ジョニーには悪いが、続けて聴くとブルースを白人が歌うという当時の新感覚のサウンドで切れ味が凄いというのが感じられた。ジョニー・キャッシュの音楽を知らなくても、50年代の車や街、ファッションやインテリアなど楽しめ、話は結婚していながらも、憧れの人への想いをかたくなに貫く愛の物語である。今年のアカデミー主演女優賞にジューン・カーター役のリーズ・ウィザ−スプーンが選ばれた。また、ジョニー・キャッシュ役は、亡くなったリバー・フェニックスの弟、ホアキン・フェニックス。
ロフト地下 テアトル梅田で3月6日現在公開中

2006

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-17
San Francisco,
California

フィッシャーマンズ・ワ−フで、台に乗って演説するコリン星?から来たらしき人、じゃない宇宙人?。カメラを向けると「困ったもんだ地球人は、宇宙人の話を聞かないで」というような感じで演説を中断して、ポーズをとってくれた。

小さなトランジスター・ラジオから流れるポップス、ロック、R&Bを夢中に聴いた中学生の頃。 そして1969年、ジャズ喫茶等に通い始めた頃からジャズ、ブルーズにも興味をもち、今日まで聴き続けてきました。晴れのときも、雨のときもずっと一緒だった、私の大好きなミュージシャンたちのアルバムや曲を取り上げ感想を綴ります。 あなたのお好きなミュージシャンやサウンドが、私の[エンジェルズ・オブ・ミュージック]にあれば嬉しいです。 mail

連載17
The Rolling Stones [Black & Blue] 1976

私のローリング・ストーンズ・オリジナル・アルバム・ベスト3は1969年「レット・イット・ブリード」1971年「スティッキー・フィンガーズ」1972年「エグザイル・オン・メインストリート」であるが、このアルバムも捨て難く、取り上げることにした。このアルバムより、ギタリストがミック・テイラーからロン・ウッドに変わった。ロンが加入したとはいえ、彼が加わる前にレコーディングされていたので、リード・ギターはゲストによる演奏が多い。ロンが本格的に参加するのは、このアルバム発表後のコンサート・ツアーからである。ミック・テイラーのブルース・ギターが好きだったので、残念だった。

レコードを買ってきて針を落とす、初めて聴くときはワクワクする無音の間、キースの軽やかなギターのカッティングで始まり、チャーリーのゆったりとしたビートにビルのベースのリフが重なり延々と続く「ホット・スタッフ」はいきなりファンキーでカッコいいなと思った。彼等が追求してきた黒い音を、さらに踏み込んだストーンズ流ファンクである。2曲目「ハンド・オブ・フェイト」もイントロのリフが流石キース、「ストリート・ファイティングマン」「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」を彷佛とさせるこれぞストーンズ!というサウンドである。

B面2曲目の「メロディ」もそれまでのストーンズとは違うサウンドで新鮮であった。ビートルズのレコーディングを映画にした「ゲット・バック」に出ていたビリー・プレストンのインスピレーションによる曲とある。彼のピアノを前面に出し、ゆったりスイングする4ビートが心地よい。思わず腰が揺れるスローなブギーである。後半に入るホーンもカッコよい。続いてのスローが、また堪らない!。「フール・トゥ・クライ」泣けるぜ。このアルバムには「メモリー・モーテル」と2曲の名バラードがある。「ワイルド・ホーセズ」「アンジー」や、ずっと昔の私の好きな「ハート・オブ・ストーン」や「ルビー・チューズデイ」はじめ、もう少しあったような気がするが、オリジナルのバラードは少ないがいい曲ばかりである。その他レゲエの「チェリー・オー・ベイビー」をカバーしたり、ストーンズらしいロックもあり、バラエティに富んで楽しめるアルバムである。ミックのヴォーカルもファルセットありシャウトあり、凄みを感じる。ジャケットはメンバー5人のアップで力強いド迫力だけど、むさ苦しいよね。

what's news

 

の男・榎忠(エノチュウ) ONE MAN SHOW BY CHU ENOKI

2/11-4/16 KPOキリンプラザ大阪11AM-9PM 入場料:一般700円、学生500円

70年代前半、JAPAN KOBE ZEROというパフォーマンス美術集団があり、私はそこに参加して活動していた。そのときのリーダーが榎忠である。今、宗右衛門町と戎橋の角のキリンプラザで、これまでのパフォーマンスと制作の軌跡が展示されている。私には懐かしいものがいっぱいだが、彼を知らない人でも彼のユニークな発想や力強いエネルギーを感じてもらえるであろう。

会場にはスクラップの機械部品による、新作の未来都市をイメージした[RPM-1200]がドーンと展示されている。また、ギャラリーで女装してバーを開店したパフォーマンス[BAR ROSE CHU]の店も再現されている。毎週土曜日かどうかは分からないが、土曜日はお店に出ているそうである。是非足を運んでエノチュウ・ワールドを覗いて見ていただきたい。

その他に、榎忠とのスぺシアル・トークというイベントもある
3月18日16:00〜 美術家 村上隆 
定員50名 応募はキリンプラザ/ホームページから(もう、定員いっぱいのようです)
4月16日16:00〜 美術家 ヤノベケンジ 
定員50名 当日13:30〜1階ショップにて整理券を配付