2006

キング・コング ピーター・ジャクソン監督

ようやく2月になってキング・コングを観た。昔の名作を、今のテクノロジーを駆使した本当にリアルなつくりで、3時間の長さも感じずに観入ってしまった。アドベンチャーであり怪獣映画でもあるが、これはラブ・ストーリーである。捕えられた女(ナオミ・ワッツ)とキング・コングが夕焼けを見るところはすごく気に入ったシーンである。ニューヨークの昔の街並を車や市電を蹴散らして歩くシーンもすばらしい。ゴジラと違って街は破壊していないのが、心優しいところ。エンパイヤー・ビルでじっと彼女を見つめるシーンは目頭が熱くなって、泣けてしまった。

髑髏島は無気味さ十分。そして、ティラノ・ザウルスとの決闘シーンはこれまでの映画にはない迫力で、怪獣決闘映画の決定版といったところである。「ジュラシック・パーク」に出てきた草食恐竜がゴロゴロ転がるシーンも肉感と重量感があり新鮮であった。でかい昆虫や蛭等も「ウェッ」というほどリアルで気持ち悪い。 人間達がとっくに死んでいるようなところはふんだんにあり、ご都合主義いっぱいであるが、特撮テクノロジーをただ見せるというのではなく、それを使いこなして名作「キング・コング」の精神を引き継いで描いているところが、他と違うところだと思う。

 

映画誌[キネマ旬報]恒例の選考委員の投票による2005年ベスト10

【日本映画】 (1)パッチギ!(2)ALWAYS 三丁目の夕日(3)いつか読書する日(4)メゾン・ド・ヒミコ(5)運命じゃない人(6)リンダ リンダ リンダ(7)カナリア(8)男たちの大和/YAMATO(9)空中庭園(10)ゲルマニウムの夜
【外国映画】 (1)ミリオンダラー・ベイビー(2)エレニの旅(3)亀も空を飛ぶ(4)ある子供(5)海を飛ぶ夢(6)大統領の理髪師(7)ウィスキー(8)スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(9)キング・コング(10)ヒトラー〜最期の12日間

映画誌[キネマ旬報]読者選出2005年ベスト10

【日本映画】 (1)ALWAYS 三丁目の夕日(2)パッチギ!(3)リンダ リンダ リンダ(4)いつか読書する日(5)メゾン・ド・ヒミコ(6)蝉しぐれ〔7〕運命じゃない人(8)カーテンコール(9)亡国のイージス(10)男たちの大和/YAMATO
【外国映画】 (1)ミリオンダラー・ベイビー(2)シンデレラマン(3)エレニの旅(4)スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(5)チャ−リーとチョコレート工場(6)海を飛ぶ夢(7)オペラ座の怪人(8)ヒトラー〜最期の12日間 (9)Ray/レイ(10)サイドウェイ

私の昨年の邦画+洋画ベスト
Ray/レイ パッチギ! ライトニング・イン・ザ・ボトル イン・ザ・プール
昨年封切りの邦画で観たのは 「パッチギ!」と「イン・ザ・プール」の2本だけなのに、これを自分のベストに入れているところが、観ている映画が少ないということである。洋画も音楽映画2本で自分の好みを丸出しである。夏にはサーフィン映画を3本観たが、特に取り上げるものでもなかった。ミリオンダラー・ベイビーも観たのだが、クリント・イーストウッドの作品は私には今一つ来ない。その他にも観る映画の選択を過ったりで、いい映画との出合いが少なかった。

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-16
Key West,
Miami

アメリカではこんなのでよく街の中を走れるなというボロ車はザラであった。このピックアップは古さと白い塗装とボロ加減が目を引いた。

小さなトランジスター・ラジオから流れるポップス、ロック、R&Bを夢中に聴いた中学生の頃。 そして1969年、ジャズ喫茶等に通い始めた頃からジャズ、ブルーズにも興味をもち、今日まで聴き続けてきました。晴れのときも、雨のときもずっと一緒だった、私の大好きなミュージシャンたちのアルバムや曲を取り上げ感想を綴ります。 あなたのお好きなミュージシャンやサウンドが、私の[エンジェルズ・オブ・ミュージック]にあれば嬉しいです。 mail

連載16
The Rolling Stones
[Let It Bleed]
1969年録音

ローリング・ストーンズで、初めて買ったレコードということもあり、思い入れが強い。1968年「ベガーズ・バンケット」から1969年「レット・イット・ブリード」1971年「スティッキー・フィンガーズ」1972年「エグザイル・オン・メインストリート」までのオリジナル・アルバム4枚とシングル・ヒット「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」「ホンキートンク・ウィメン」などを収めたベスト盤Vol.2を出した頃が最も良く、ストーンズのピークと言えるだろう。この頃、ブライアン・ジョーンズが事故で亡くなり、このアルバムよりギタリストにミック・テイラ−が加入したりの変動があり、グループの絆を固めるためにも、アルバムづくりには気合いが入っていたであろう。

それに加え、語られることが少ないが1968年「ベガーズ・バンケット」から1973年の「山羊の頭のスープ」までのストーンズのピークの時期のベスト盤Vol.2も入れて6アルバムの制作にアメリカ人のジミー・ミラーがプロデュースをしている。初期のブルースやR&Bをカヴァ−していた頃に比べて、オリジナル曲でストーンズ流の黒い音を確立したこの時期に彼のディレクションも大きな影響を及ぼしている。この「レット・イット・ブリード」ではライ・クーダ−、レオン・ラッセル、ボビー・キーズ、アル・ク−パー、二ッキー・ホプキンスをはじめとして、女性ヴォ−カル数名、フィドル奏者のバイロン・バーリン等、多彩なゲストを呼んでアメリカン・サウンドを指向しているのもプロデューサ−の手腕であろう。

このアルバムでもっとも好きな曲はやはり1曲目の「ギミ−・シェルター」である。キースの揺れる?ギターとラテン・パーカッションとコーラスのイントロから次第に盛り上がっていく感じがいい。ミックのハープも効果的。特にバックコーラスのメリー・クレイトンのシャウトがすばらしい。「ラブ・イン・ヴェイン」のスロー・バラードも、ライ・グーダーのスライドがカッコよく、すばらしい出来である。これを聴いてロバート・ジョンソンのオリジナルを聴いてみようと、戦前のブルースを知るきっかけになった曲である。「カントリー・ホンク」は「ホンキー・トンク・ウィメン」のカントリー版。レコーディングのウォームアップに演奏しているところをテープを回したような…というのは推測だが、力が抜けた気楽さと楽しさに溢れた演奏である。「リヴ・ウィズ・ミ−」もタイトなビートとキースのカッティングがカッコいい。ボビー・キーズのサックス・ソロがR&B的雰囲気をより盛り上げている。これらの曲のあるA面ばかりを聴いていた気がする。

ブライアン・ジョーンズがB面1、2曲にパーカッションとオートハープを演奏しているとクレジットにあるが、全く影が薄い。ゴダ−ル監督の映画「ワン・プラス・ワン」に「ベガーズ・バンケット」の録音風景が出てくるが、ブライアンがヤク中でぼんやりしているシーンがあったように記憶している。このアルバムのレコーディングではもうダメだったんだろう。ジャケット・デザインは、ストーンズには可愛いすぎてらしくない。これは前作の「ベガーズ・バンケット」でトイレの落書きの写真でもめて変更したことが、影響していると思う。このアルバムを最後にロンドン・レコードを離れ、自由にできるベロ・マークのレーベルを立ち上げる。

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