連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-14
Key West, Florida

1975年12月25日の
キーウエスト・シティズン新聞

森反伸一郎2005年個展
多数ご来場いただき、また参考になるご意見をいただき、ありがとうございました。気持ちも新たに 次回の制作に励みたいと思います。
2005

小さなトランジスター・ラジオから流れるポップス、ロック、R&Bを夢中に聴いた中学生の頃。 そして1969年、ジャズ喫茶等に通い始めた頃からジャズ、ブルーズにも興味をもち、今日まで聴き続けてきました。晴れのときも、雨のときもずっと一緒だった、私の大好きなミュージシャンたちのアルバムや曲を取り上げ感想を綴ります。 あなたのお好きなミュージシャンやサウンドが、私の[エンジェルズ・オブ・ミュージック]にあれば嬉しいです。 mail

連載14
Miles Davis ['Round About Midnight] 1955〜56年録音

「My Funny Valentine」「枯葉」「So What」「All Of You」などマイルスの名演といわれるものは数多いが、この「'Round Midnight」も人気が高く私も大好きな曲である。アルバム「コレクターズ・アイテム」「モダーン・ジャズ・ジャイアンツ」でも吹き込まれているが、CBS移籍第一弾のこのアルバムの「'Round Midnight」が名演として定評がある。

1956年はマイルスにとって多忙な年だった。プレステージ・レーベルの契約がLP4枚分残っていて、CBSに移籍する前に吹き込みを2回分けて行ったのが「Workin'」「Relaxin'」「Steamin'」「Cookin'」のingシリーズ、どれも良いが特に「Cookin'」は名盤である。その2回の録音の間の時期にこのCBS移籍第一弾も吹き込まれている。前述の「コレクターズ・アイテム」「モダーン・ジャズ・ジャイアンツ」の一部もこの年に吹き込まれている。

そんなことで、マイルスはじめジョン・コルトレーン(Ts)、当時ザ・リズムセクションといわれたレッド・ガ−ランド(P)ポール・チェンバース(B)フィリ−・ジョー・ジョーンズ(Ds)は録音を重ねるごとに、まとまりもよく充実した時期であった。 トランペットはそれほど好きでもなく、マイルス以外はリー・モーガン、ケニ−・ダ−ハム、チェット・ベイカー(彼の場合、主にヴォ−カルとして聴いている)等のリーダー・アルバムをわずかに持っているだけだが、マイルスのミュートのトランペットは特別である。

このアルバムでも6曲中4曲をミュートで吹いている。特に1曲目の「'Round Midnight」が最高、真夜中という時にぴったりである。メロディを吹きはじめる前のイントロで混沌とした雰囲気を出している。そして、マイルスのミュートからコルトレーンのサックスにかわるところも鮮やかである。最近、この曲のいろんな演奏を集めて聴いている。実にさまざまで面白いが、中にはいきなりイントロから軽やかにアップ・テンポにしたり、あまりに力強く始まったり、気合いのこもっていない気軽なでかたの演奏は、「Acan Acan、Sawyar Night, Chauday!」とディレクター気分になって思うこの頃である。

曲名は「'Round Midnight」なのに、このアルバム・タイトルはなぜか「'Round About Midnight」。作曲者のセロニアス・モンクは最初は「'Round About Midnight」としていたが、ヴォ−カルもいけるようバーニー・ハニゲンという人が詩をつけてから「'Round Midnight」と呼ばれるようになったそうである。暗室で現像をしているようなジャケット写真が、ルイ・マル「死刑台のエレベーター」を思い起こさせる。

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