印象に残る映画は人それぞれです。生い立ちや見たときの状態で共感したり、目に焼き付いた映像、忘れられない台詞、的を得たグッとくるサウンド、主人公に感情移入する演技やストーリー展開。アクション、コメディ、ホラー、ミュージカル等々好みのタイプでいろいろです。
私が見た好きな映画100本の印象を綴りながら連載しています。遥か前に見た記憶なので思い違いがあると思います、お気づきの点や共感されたこと、違う見方のご意見がございましたらメールをお願いします

連載065
ブルース・ブラザーズ[The Blues Brothers]USA 1980
監督:ジョン・ランディス

主演:ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド、キャブ・キャロウェイ、レイ・チャールズ、ジェイムス・ブラウンはじめソウル・ミュージシャン多数。

ミュージカルが苦手なのはクラシックの声楽のような歌曲や歌詞メインでメロディのつまらないスタンダードになり損ないの曲が退屈なのだが、これはOKである。カントリーのライブハウスで、ブルース・ブラザーズ・バンドが唯一出来るウエスタンの曲[ローハイド]が馬鹿受けのシーンは爆笑であった。

食堂の女将さんのアリサ・フランクリンがシェフの主人に向かって、いきなり怒りながら歌い出すシーンがいい。カウンターに座っていた女の娘達がコーラスガールになって、アリサと息がピッタリである。その食堂はシカゴのサウスサイドの黒人街で、かって、今も?ブルースマンが良く演奏していたマックスウェル・ストリートが有名だが、そのあたりのストリートでブギウギを演っていたのが、ジョン・リー・フッカーである。B.Bキングは2作目に出ているが、こちらの方が面白いだけに、1作目のほうに出てほしかった。やはり、ジョン・ベルーシの存在感も大きい。

レイ・チャールズの質屋もよかった。店のキーボードを弾き歌う姿はカッコよくきまっていた。ポスターを天地逆に貼るシーンがご愛敬である。ストリートでたくさんで踊るシーンは、ツイスト、モンキー、バンプなど昔懐かしい踊りのスタイルが色々出てきて楽しい。その他、元気の源のようなJ.B神父。そしてキャブ・キャロウェイ。彼が歌う[ミニー・ザ・ムーチョ]がいちばん気に入った曲である。流石、往年のスター&エンターテイナー。ホールに来た観客と共に歌うシーンはノリノリでソウル、ブルーズ・ファンには楽しさ満載である。

その他、パトカーがショッピング・モールの店のショウウインドウや陳列棚をつぎつぎと壊しながら走り続けるシーンは痛快である。カーチェイスもヒヤッとする、なかなかの迫力ですごいが、次から次から次からとクラッシュするパトカーはくどい。くどいといえば、最後のどっと押し寄せる警察マヌケ軍団。サイレント映画時代から受け継がれている警察をおちょくる手法だが、 このくどさが面白いのだろうか、私には解らない。


連載066
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち [Good Will Hunting]
USA 1997
監督:ガス・バン・サント

主演:ロビン・ウィリアムズ、ベン・アフレック、マット・デイモン、

夏休みの終わった高一の2学期の始まりの数学の時間で、隣のクラスといっしょにして2つに分けられた。受験で理数系をめざす数学のできる生徒は、早く先に進み受験の勉強をするためであった。その時、自分は出来ない方に入ったのが判ってショックだったが、一学期の自分の成績では当然のことだった。数学は化学や物理や地学とともに最もダメな科目だった。電話番号で覚えているのは自分のだけで、他の番号はさっぱり覚えられないのは、数字に弱いからなのか?単に記憶力が悪いのだろうか。名前は比較的良く覚えるのだが。

暫くして、数学の出来るクラスメートに「今どこをやっているの」と聞いたことがあった。彼はベクトルと言って説明をしてくれた。AとB方向の力が合わさってA+Bに何やらで‥‥もう忘れてしまったが、「すごく美しい」という言葉を聞いて驚いたのを覚えている。私にとって数学は、頭が黒い雲に覆われ憂鬱な気分になるものなのに。なんと数学が美しい!&#+(%-*)×÷√∞=?であった。

3年の終わりの頃には、先生から「微分と積分は、お前等には無理だからしない」と言われたこともあった。そんな難しいことを知らなくても生きていくのに何の支障もないが、数学の理論が応用され一般社会に生かされている。数学の理論は若くて柔軟性のあるときに閃いて、ブレイクスルーをするようである。映画の中で大学の清掃係の若い男が解いた数式を破り捨てるのを見て、大学教授が慌てて拾うシーンが印象的であった。

その清掃係の若い男は、数学の天才であるにもかかわらず、身寄りが無く大学へは行けない境遇であった。不幸な生い立ちで人に心を開かない彼を、大学教授は友人のセラピスト(ロビン・ウィリアムズ)に連れて行く。そのセラピストも有能な研究者だったが、妻の死後は失意の生活を送っていた。映画のポイントとしては二人の出会いから、二人の心の変化である。自ら心を開いて接すれば、おのずと相手も心を開いてくれる。年の違う二人が世代を越えて友達になることも素晴らしく、セラピストと共に私も元気づけられた。
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