森反伸一郎 作品展にとてもとても若い方から熟年の方まで、多数ご来場いただきありがとうございました。

また、参考になるご意見をいただき、今後の制作の心得としていきたいと思います。

個展の作品は2004年1月頃[CIRO'S ART WORKS]にアップロードする予定です

印象に残る映画は人それぞれです。生い立ちや見たときの状態で共感したり、目に焼き付いた映像、忘れられない台詞、的を得たグッとくるサウンド、主人公に感情移入する演技やストーリー展開。アクション、コメディ、ホラー、ミュージカル等々好みのタイプでいろいろです。
私が見た好きな映画100本の印象を綴りながら連載しています。遥か前に見た記憶なので思い違いがあると思います、お気づきの点や共感されたこと、違う見方のご意見がございましたらメールをお願いします。

連載083
フレンチ・コネクション[The French Connection]USA 1971
監督:ウイリアム・フリードキン

主演:ジーン・ハックマン、フェルナンド・レイ、ロイ・シャイダー

スティーブ・マックイーンのブリット刑事やクリント・イーストウッドのダーティ・ハリー刑事のようにカッコ良くなく、シドニー・ポアチェの刑事のように細かい観察や思考もないが、ジーン・ハックマンのどこまでも追っかける執念のアンチ・ヒーロー刑事の出現であった。ジーン・ハックマンの役づくりのうまさか、ひつこさとタフさがピッタリの感じだった。

その後、思いつくものでも[48時間]のニック・ノルティ、[ビバリーヒルズ・コップ]のエディ・マーフィー、[張り込み]のリチャード・ドレイファス、[リーサル・ウェポン]のメル・ギブソンなどのアンチ・ヒーロー刑事はコメディもので次々登場する。[ダイ・ハード]のブルース・ウィルスもあった。[刑事ジョン・ブック]のハリソン・フォード、[ハート・ブルー]のキアヌ・リーブス、[セブン]のブラッド・ピットなどはシリアス路線のカッコいい刑事である。

地下鉄に乗った犯人を通りがかりの車を奪って高架下を追いかけるシーンは、ドライバーの目線にカメラを据え「あっ、危ない」というぶつかりそうなシーンをいれハラハラさせられ、[ブリット]に継ぐカーチェイスだった。以後どんどんカーチェイスはエスカレートしていく。列車のパニック・シーンもテンポと緊張感はすばらしくグイグイ引き込まれていった。地下鉄のプラットホームでの犯人追跡で、乗ったり降りたりする駆け引きもおもしろかった。そして、執念の刑事はとことん探して探してついに見つけるのである。フリードキン監督は1973年には[エクソシスト]も公開され絶好調だった。

 

連載084
アメリ [le Fabuleux Destin D'Amelie Poulain]フランス 2001
監督:ジャン・ピエール・ジュネ

主演:オドレイ・トトゥ、マチゥー・カソヴィッツ、ドミニク・ピノン

ジュネとキャロのコンビが作り出す世界は、へんてこなおかしさに溢れた[デリカテッセン]と[ロスト・チルドレン]と、見ていないがハリウッドからお声がかかって制作した[エイリアン4]そしてこの[アメリ]である。初めのシーンに車が虫をプチッと踏みつぶして走り去るシーンは、ジュネとキャロらしいかなと思って観ていたが、これまでのものと比べるとアク抜きされて、ひたすらかわいかった。

カフェで働く好奇心いっぱいの女の子の好きなことは、パリの運河で平たい石を投げて跳ばす水切り、何度かいい石を見つけては拾うシーンがある。表面に焦げ目をつけたクレーム・ブリュレを食べるときにスプーンで潰すこと。八百屋の店先にある豆の入った箱の中に深く手を入れることなど、ささやかな楽しみの日々。そしてそれだけではなく、いたずらのような親切でまわりの人達を元気にしていく。

部屋の中のシーンはいつものこってりとした映像だが、個性豊かな人達の表情をアップで撮ったショットはイキイキとしていていい。私はパリは知らないが、モンマルトルの公園の中と公園から見下ろすパリの街や駅の構内などの風景が、雑誌などの写真とは違って新鮮に見えた。映像の中の看板など余計なものは、コンピューターで消してあるそうだ。そういうことで、ノスタルジーな街並みになっていたのであろうか。細かい神経が行き届いているキャロとジュネ監督である。3分間証明写真を面白く扱っていて、謎のスキンヘッドの男の話、そしてスクラップ・ブックがとてもアートである。 最後のバイクで走るシーンの流れる映像が、幸せな気分を乗せてより美しく感じた。

模写ばかりしていたおじさんが、模写を辞めて自分の絵を描いていたが下手だったな。おじさんに習っていた八百屋の男の子のほうが、色鮮やかでポップな面白い絵だった。まぁそれも、ささやかな幸せである。見たあとは、ほんわかとして、毎日の生活に自分なりの楽しみをいろいろ見つけ、ささやかな幸せを感じたい気分になった。[アメリ]を見ることもささやかな幸せである。

what's news

とても若い人も、熱心に鑑賞していただきました。