2010 No.127
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WHAT'S

富田林を散策-2

近鉄「富田林」駅から近い富田林町あたりは、寺内町(じないまち)として、寺院を中心に堀や土塁で防御した町で、戦国時代の混乱期に誕生した。
江戸時代は、幕府の直ガイ地となり、町のすぐ南にある石川の水運と高野街道千早街道の交差する地にめぐまれ、商業の町として発展し、特に酒造業が盛んであった。江戸時代の建物も残っている。
町内は観光地のような飲食店、土産物店もなく、普通に 静かな町の佇まいである。

上と右写真は、古い街並が並ぶ町の中心の城の門筋の北と南の眺め。新しい整備されたような石畳と アスファルトになっているが、風情をこわして残念である。

 

 

旧杉山家住宅(下写真)
寺内町創設期からの旧家で、代々酒造業を営んでいた。家の中を見学できる。
月曜休館、大人¥400   


「瞳の奥の秘密
」 ファン・ホセ・カンパネラ監督 アルゼンチン 2009


アルゼンチン映画というのは珍しいが、自国アルゼンチンで大ヒット、そしてアカデミー賞最優秀外国映画賞を受賞ということで、はるばる日本でも上映された映画。ミステリーにロマンスを絡ませて過去と現在を行き来する展開に引き込まれていく、先きが読めない映画らしい映画である。

裁判所に勤めていたが、定年となった主人公は、新婚の妻が殺された25年前未解決のままの事件が心に残っていて、それについて小説を書きはじめる。当時、殺された妻の犯人を探すため、その夫は毎日駅で容疑者を探し続けていた。その熱意に動かされ、主人公も捜索し容疑者にたどり着くが…。書き始めるといろいろ思い出してくるもので、想いを遂げられなかったかつての上司(もちろん女性)のことも蘇ってくる。彼女に会いに行き再び向き合い、そしてあの事件について調べ始める。

これは、単なるサスペンスではなく、二つの愛を語っている。愛する人を亡くしてしまったにもかかわらず深い愛を持ち続ける男と、想いを遂げられず、ずっと心に秘め続けて来た男。どちらも愛する人が側にいない不在の愛である。女性は前向きで、切り替えが早く次へ進んでいく、男は未練たらしく、執着することが多いが、これほど変わらぬ執念というべき男の強い気持ちに驚かされる。

連載71
Miles Davis [Bags Groove] 1954年録音

先月のミルト・ジャクソン繋がリでマイルス・デイヴィスのアルバムであるが、54年の二つのセッションが収められている。1曲目「バグス・グルーブ」は前回のミルト・ジャクソンには、アルト・サックスのルー・ドナルドソンの入ったクインテットだったが、こちらの「バグス・グルーブ」はミルト・ジャクソンとマイルスのトランペットによるクインテットである。ピアノはセロニアス・モンクになっているがベースはパーシー・ヒース、ドラムスはケニー・クラークと同じである。

ルーの入ったセッションはややテンポがアップで、アドリブも短くビーバップの名残りがあるが、こちら2年後のマイルスのセッションでは、マイルス、ミルト、そしてモンクのソロがたっぷりと聴かれる11分に及ぶ演奏で、ハードバップの完成されたスタイルになっている。マイルスの緊張感のある演奏に、ミルトのヴィブラフォンも快調、そしてモンク独特のソロも加わり、より味わいある演奏である。2曲目にはテイク2が入っている。

3曲目から6曲目までは、マイルスソニー・ロリンズのセッション、ピアノはホレス・シルバー。4曲中3曲「エアジン」「オレオ」「ドキシー」がロリンズの曲。どの曲もこれぞモダンジャズ!という素晴らしい演奏であるが、特に3曲目「エアジン」は聴き慣れたテーマの後、マイルスのソロに続くロリンズも力強く音色も好きである。リズム・セクションも快適なビートを刻んでいる。マイルスは2年後56年のアルバム「クッキン」でこの曲をジョン・コルトレーンと再び吹き込んでいる。いちだんとテンポアップして切れ味鋭い演奏で、聴きくらべが面白い。私としては、ロリンズの力強さと音色が好きである。

1954年録音のマイルス・デイビス「モダン・ジャズ・ジャイアンツ」というアルバムがあるが、これは、先ほどの「バグス・グルーブ」と同日の12月24日、クリスマス・セッションの曰く付きのの録音である。曰く付きというのはマイルスが、セロニアス・モンクに自分のソロの時にバックで弾かないよう文句をつけたとか、有名なエピソードである。ミルト・ジャクソン・ファンとしては、彼の演奏「バグス・グルーブ」をこちらのアルバムに入っていたらと思う。

 

連載-AMERICAN PHOTOGRAPHS-71
Boston, Massachusetts


ボストンには、ハーバード、MITなど有名な大学が多い。
ここは何大学か忘れたが、誰もいない真夏のキャンパス。
レンガにツタが絡んで、イギリスの建物のようって、
行ったことないけど。

 

SANPO PHOTO 17

真夏の散歩は暑いので、6時をだいぶん回ってから出かけているが、
8月もお盆を過ぎると日が短くなってくる。
日も暮れてライトが 灯された銀橋

what's news

写真左、杉山家二階からの眺め。庭が広い
写真中、かまどの煙を出すための越し屋根
写真右、明りとりと風通しの虫篭(ムシゴ)窓
写真下、黒漆喰のかまど、土間は17世紀中頃と
    最も古い

障子越のやわらかい光がきれいで、心やすらぐ。
太く、細く組まれた格子が美しい。外からは中が見えにくく、
襖を開け放つと風がよく通り、涼しくすごす工夫がよく考えられている。

モダン・ジャズ・ジャイアンツ