日本グラフィックデザイナー協会関西会員展
「私の1点展」に出展します。

5/28(火)〜6/2(日) 10AM〜6PM 入場無料
新しくオープンの=兵庫県立美術館 「芸術の館」1階アトリエ
阪神岩屋駅から南へ徒歩10分

安藤忠雄氏設計の新しい美術館の建築を見に行かれる方はついでにどうぞ。近代美術を展示した、松方・大原・山村コレクションなどでたどる「美術館の夢」も6月23日まで開催されています。(¥1,300)

また、王子動物園へかわいいパンダに会いに行かれる方も。王子プールへ泳ぎに行かれる方も。まだ水が無いかも、そのときは岩壁でクライミングでもどうぞ。「水道筋の西灘劇場で見逃した映画をやっているので見てくる」てな口実で愛しい人に会われる方も。今度のデートはクレヨンしんちゃん〜嵐を呼ぶあっぱれ!戦国大合戦を見るか(5月10日で終わりです)、どうしようと考え中の方も、足を お運びください。

印象に残る映画は人それぞれです。生い立ちや見たときの状態で共感したり、目に焼き付いた映像、忘れられない台詞、的を得たグッとくるサウンド、主人公に感情移入する演技やストーリー展開。アクション、コメディ、ホラー、ミュージカル等々好みのタイプでいろいろです。
私が見た好きな映画100本の印象を綴りながら連載しています。遥か前に見た記憶なので思い違いがあると思います、お気づきの点や共感されたこと、違う見方のご意見がございましたらメールをお願いします。

連載045
グロリア[Gloria] USA 1980
監督:ジョン・カサベテス
主演:ジーナ・ローランズ、ジョン・アダム、バック・ヘンリー

イントロの一家皆殺しの緊迫したシーンは強く印象に残っているが、リュック・ベッソン監督の[レオン]はこの映画を下敷きにしていると思われる。ヤンキー・スタジアムが見えるサウスブロンクス辺りのアパートの同じフロアーに住むグロリアおばさんは、皆殺し直前に小さな男の子を匿うよう頼まれる。彼女にしてみれば、思いもしない事に巻き込まれるが、一人生き残った男の子を放り出す訳にいかない。ギャング組織からの二人の逃避行が始まる。

ゴダール監督の斬新なロケ撮影による[勝手にしやがれ]と同じ頃、カサベテス監督はロケによる即興の[アメリカの影]を撮っている。この映画でもマンハッタンの雑踏の中のロケ撮影はリアルな感じが伝わってくる。魅力はなんといってもかっこいいグロリアにつきる。彼女が子どもを子ども扱いしないのがよい。子どもも、せいいぱい背伸びして大人と対等になろうとする。このあたりが、親が子供扱いする日本とアメリカとの違うところである。逞しく頼りがいのあるグロリア、少年も彼女に突き放されつつもつきまとい、次第に逞しくなっていく。

映画の冒頭のヘリコプターからのマンハッタンの夜景が美しい。

連載046
時計じかけのオレンジ[Clockwork Orange]イギリス1971
監督:スタンリー・キューブリック

主演:マルコム・マクダウェル、パトリック・マギー、ウォーレン・クラーク

見たときは近未来のロンドンの話だったが、30年後の今では過去。しかし、この映画のいくつかの事が現在、実際に起こっている。若者の言葉の著しい変化や省略語の氾濫。蛇などの爬虫類をペットとして飼う。モラルの低下、少年の暴力ざたが急増。映画の中でホームレスの人を意味も無く杖で袋叩きにするが、日本では殴り続けて殺してしまうケースが多い。TVゲームでドツキドツカレしても、痛みがわからない。どのぐらい殴ると死ぬいう程度もわからない。ライオンの子供達がジャレ合って噛んだりしているが、このぐらい噛んだら血が出る、噛みきるというようなことを自然に覚えるのであろう。人間も子供のときにケンカをして殴り合ったり、格闘技を習って痛みを知る事も必要だと思う。

いちばん印象に残っているのは、郊外の家に押し入り無抵抗のジイサンを「雨に唄えば」を唄いながらキックを繰り返し、若い奥さんの服を切り裂きレイプするシーンである。それまでには無かった、暴力シーンのあまりの軽やかさと手際よさに唖然。監督は当時のイギリスや世界で犯罪や暴力が増加していることを憂いていたのか。個の暴力だけでなく、国家の間で懲りずにくり返される暴力である戦争について言っているのかもしれない。

そして、溜まり場のバー。サイケな白いタイポグラフィのデザインされた黒い空間に女体をデザインした白いテーブルや、乳首からドラッグ入りミルクを出す女体マシーンは、当時見たときは新しい感覚だった。ライティングも下から照らされた監督お得意のスタイル。その他にも、動きの面白い巨大なペニスのオブジェ。主人公のアパートで球体がずらっと並べられたリビングの壁など、キューブリック監督らしい凝ったディテイルのものが興味深い。また、奇妙なタイトルに好奇心をかき立てられた。

what's news