■地雷展‥‥地雷をなくそう!
チャリティバザーにご来場・ご協力
ありがとうございました。

ギャラリー・キララの報告で「地雷廃絶日本キャンペーン」へ 122,381円が寄付されました。
私の カードは45枚、封筒付きカードは33枚もお買い上げ頂き 誠にありがとうございました。
皆様のご協力で活動支援に少しでも役立てた事を嬉しく思います。

 

[マルホランド・ドライブ] デイヴィッド・リンチ監督
(アメリカ・フランス)

早いもので[ツイン・ピークス]TVシリーズから10年程になる。あの感覚にはまっていたツイン・ピークス中毒者にはおすすめである。その後の[ロスト・ハイウェー]は、やや強引で未消化な展開だったが、今回はまだ理解できる展開になっている。とは言っても、鍵・箱の小道具や数多い登場人物に惑わされ、謎また謎の連続である。

どうして自分がこんなところにいるんだろう?(知人の場合もあるが)いっしょにいる人は誰?どうしてこんなものを持っているんだろう?など不思議に思っていると、別の状況に変わっているというような夢の中の感じ。あまりストーリーの展開ばかりを追わないほうがいいと言いたいが‥‥つい謎に引き込まれ、解き明かされずにそのまま取り残される。 しかし、リンチ・ワールドに浸って、もっと見て続けて酔いたい気分。終わると、また最初から見たくなってしまう。

監督の女優のキャスティングはいつもいいと思っているが、今回の登場人物は、かわいいタイプと妖艶なタイプで魅力的。オーディションの最初のコーラスで口パクで演じていた女優もいい。音楽もいつものような60年代初めの頃の音で、最初のコーラスの曲は、女優コニー・スティーブンスが歌っていた1960年のヒット曲[シックスティーン・リーズンズ]LAの泣き女が口パクで演じるロイ・オービソンの[クライング]。スペイン語で伴奏なしの独唱だが、これがエコーがかかって何とも魅惑的で新鮮。リンチらしい雰囲気が良く出ている。

終わってからも、謎にはまり映画の辻褄を考えてしまう‥‥そんな状態にだった。自分なりの解釈で納得をしたが、見た人の解釈も聞いてみたい、内容について話をしたい。そんな映画である。  

印象に残る映画は人それぞれです。生い立ちや見たときの状態で共感したり、目に焼き付いた映像、忘れられない台詞、的を得たグッとくるサウンド、主人公に感情移入する演技やストーリー展開。アクション、コメディ、ホラー、ミュージカル等々好みのタイプでいろいろです。
私が見た好きな映画100本の印象を綴りながら連載しています。遥か前に見た記憶なので思い違いがあると思います、お気づきの点や共感されたこと、違う見方のご意見がございましたらメールをお願いします。


連載041
大いなる遺産[Great Expectation] USA 1997
監督:アルフォンソ・キュアロン

主演:イーサン・ホーク、グウィネス・パルトロウ、ロバート・デニーロ

ビートルズの[ロックン・ロール・ミュージック]や[ロング・トール・サリー]を初めて聞いた中学生の頃、最高にかっこいいなぁと思った。暫くしてチャック・ベリーやリトル・リチャードがオリジナルと知って聴いたが、ビートルズのほうがいいと思った。録音技術が向上してるのは確かだが、それよりも、その時代の感覚というのがある。 最近、1946年のデヴィッド・リーン監督の[大いなる遺産]をビデオで見たが、同じような感じがした。ディケンズの原作は良く知らないが、忠実にイギリスを舞台に同じ時代でつくられていると思う。かっちりと制作されているが、私がヨーロッパの古い時代の宮殿だの社交界だのが好きでないということもあり、好みでなかった。

51年後のリメイクは、現代のアメリカ・フロリダとニューヨークに変えてある。展開はよりドラマチックで、伏線の張り方もうまい。主人公が画家になるという設定も好きである。花婿が結婚式に来なかったショックから、庭に放置されたまま朽ちていく祝宴のテーブルと、朽ちていく屋敷で籠もりきりになって同じように朽ちていく花嫁だった女主人。家の遺産で養子の少女と暮らしている。朽ちていくはかない美しさが家の中に溢れている。

両親のいない貧しい少年は、絵が好きでビーチで絵を描いたり、ときどき屋敷に呼ばれて美しい少女とダンスを踊る。蓄音機から流れる[ベサメ・ムーチョ]がいい。ほとんど脅されての彼の無償の愛が、困っていたときに助けてもらった人の心に感謝の気持ちとして残り続ける。やがて彼の人生を大きく変える事が還ってくる。朽ちていく屋敷の「お金の遺産」と生き続ける「心の遺産」との対比を鮮やかに見せている。 屋敷の中庭の噴水のように水の出る水飲み場で少年と少女がキスをするように水を飲むシーンが美しい。

初めか終わり?に流れるテーマソングの[ベサメ・ムーチョ]は西アフリカの島カーボベルデ出身のセザリア・エボラが新しいアレンジで歌う。哀愁の漂う味わい深い歌である。


連載042
恐怖の報酬[Le Salaire De La Peur]フランス1952
監督:アンリ・ジョルジュ・クルーゾー

主演:イブ・モンタン、シャルル・バネル、ペーター・ファン・アイク、フォルコ・ルリ

[大いなる遺産]とは全く逆で、30年ほど前に初めて見てスリルとサスペンスにハラハラ・ドキドキであった。その後の1978年にアメリカでリメイクされたものを見たが、このフランス版のほうがいいと思った。リアルタイムであろうと前のものであろうと、初めて見たり聴いたりして衝撃を受けたものが、自分の中で絶対的な価値を持つ。私の場合この[恐怖の報酬]、ビートルズの[ロックン・ロール・ミュージック]や[ロング・トール・サリー]などがそうである。ローリング・ストーンズの[サティスファクション]もオーティス・レディング、ディーボ、ウルフルズのカバーより私にはやはりストーンズである。初恋の人が忘れがたいのもそうなのであろう。

燃えさかる油田の火災を消すのはどうするか。マッチの火を吹き消すように、風で消す。その強い爆風を起こすために必要なのがニトログリセリンである。これはこの映画で知った。これを油田まで運ぶのは、フランスから何らかの理由で中南米まで逃げてきた曰く付きの4人。映画のはじめの頃にニトロのすごい威力を見せる。それによってその後の運搬がハラハラ・ドキドキの展開をより意識させるうまい演出である。 エンディングは何でこうなるかな、でもそこがいいフランス映画。「あーっ」というFINである。
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サントラCDカバーより