イタリア抽象絵画の巨匠 アフロ、ブッリ、フォンタナ展 
7月21日まで千里万博公園の国立国際美術館で開催中!

(大人420円、7月13日は無料観覧日、毎水曜日休館)

シャガール展(京都市美術館7月14日まで)とカンディンスキー展(京都国立近代美術館7月21日まで)の影に隠れてひっそりと開催されている。フォンタナは少し知っていたが、アフロ、ブッリの二人は初めて知った。抽象表現が隆盛を極めていた50〜60年代の作品を中心に展示されている。 詩的な色と形のアフロ。麻布、木、鉄、プラスチックを大胆に画面に取り入れたブッリ。フォンタナは先鋭的なキャンバスをカットする表現以前の穴を開けた作品も見られる。

アフロ 黒 1970
ブッリ 白 1952
フォンタナ 空間概念 1951
フォンタナ 空間概念--期待 1959
いずれもAFRO-BURRI-FONTANA展覧会 図録より 

印象に残る映画は人それぞれです。生い立ちや見たときの状態で共感したり、目に焼き付いた映像、忘れられない台詞、的を得たグッとくるサウンド、主人公に感情移入する演技やストーリー展開。アクション、コメディ、ホラー、ミュージカル等々好みのタイプでいろいろです。
私が見た好きな映画100本の印象を綴りながら連載しています。遥か前に見た記憶なので思い違いがあると思います、お気づきの点や共感されたこと、違う見方のご意見がございましたらメールをお願いします。

連載049
七年目の浮気[The Seven Years Itch] USA 1955
監督:ビリー・ワイルダー 

主演:マリリン・モンロー、トム・イーウェル

マリリン・モンローが1962年8月5日に亡くなってから、今年で40年である。生きていたら76歳のかわいいおばあちゃんになっていただろうが、彼女は永遠の輝きのままに心にある。スターを見に映画館へ行っていた50年代頃にはオ−ドリ−・ヘプバ−ン、エリザベス・テイラー、ブリジット・バルドー、ジーナ・ロロブリジーダ、グレース・ケリーなど各国のスターが輝いていた。その中で、マリリン・モンローはプレイボーイ誌のヌード写真やモンローウォークで話題になった映画「ナイアガラ」、アンディ・ウォ−ホ−ルのポップアートなどでセックスシンボルとして祭り上げられいたが、ただ色っぽいだけではなく、性格のかわいらしさが映画の中で見えかくれする。本などから実像を知るとナイーブで情緒不安定な、か弱い女性だったようである。しかし、ジョークのセンスがあり、シリアスなものよりコメディで本領を発揮するコメディエンヌだった。中でもこれは、ビリ−・ワイルダ−監督によって彼女の魅力が花開いた映画となった。

暑いニューヨークの夏を逃れて妻と息子は避暑地へ。2階の住人も避暑に行って夏の間不在である。久々に一人になったペーパーバック小説の出版社に勤める主人は自宅のアパートでくつろぐ。彼の家には、1955年=昭和30年に既にエアコンがある。当時の日本とは比べるまでもなくリッチなアメリカのマンハッタンのアパートである。そこへ、夏の間だけ2階を借りたTVコマーシャルのモデルをしている女の子がやってくる。主人がドアを開けると両手に扇風機と荷物を抱えて立っている。モンローの最初のこの登場シーンはピカピカに輝いていて忘れられない。その主人もあまりの輝きに言葉を失い、タイトなスカートに包まれたお尻が揺れながら階段を上がって行くのを、首がグキッと音をたてるまでじっと眺めてしまうのは無理もない。そんな女の子が2階にやって来て、心ウキウキの恐妻家の主人の頭に不倫の妄想が次から次に膨らむ。

地下鉄の通気孔から風が吹き上げて来る。「涼しい!」と言いながらスカートの中に風を受けて広がるのを押さえるが、きれいな足が太股まで露わになる爽やかなお色気の有名なシーンや「冷蔵庫で下着を冷やしているの」という台詞、お風呂のペディキュア、チョップスティックで弾くピアノ、バスローブ姿等、歳など関係なくひたすら無邪気でキュートである。


連載050
お熱いのがお好き[Some Like It Hot] USA 1959
監督:ビリー・ワイルダー

主演:マリリン・モンロー、ジャック・レモン、トニー・カーティス、

ビリー・ワイルダー監督は[サンセット大通り]のシリアスなものから[アパートの鍵貸します]のコメディまで手がける上手い監督である。この映画は[七年目の浮気]のヒットで再びモンロー主演で撮られた。歌手の役で何曲か歌うが、ププッピドゥの[I Wanna Be Loved By You]は彼女の歌の中で最もポピュラーな曲である。彼女は相変わらずチャーミングだが、どっちかといえばジャック・レモン、トニー・カーティスの映画である。女装の厚化粧がカラーだとエグくなるということで監督はあえてモノクロで撮っている。禁酒法時代ギャング映画の雰囲気を良く出して効果的である。

ギャングの殺人現場を見てしまった?二人の男達は追われて、女性バンドに女装をして潜り込む。その中にいたキュートな女の子に一目でノックアウト。しかし女装していて告白できないもどかしさ。ジャック・レモンはプレイボーイの爺さんに気に入られて困ってしまう。二人がダンスをするシーンは最高であるが、この老プレイボーイ(ジョー・E・ブラウン)が主役並にいい味を出している。エンディングの台詞がしゃれている。

いくら女装してもあれでは女に見える訳がない、「あれが男と気がつかない馬鹿な女の役などいやよ」とモンローは怒ったそうだ。老プレイボーイも眼が見えないのでは?なんて現実的なことは言わずに、恋は盲目。細かいことは言わず素直に楽しむ映画であるププッピドゥ。
what's news

マリリン・モンロー写真集CDRより